平屋とは、1階部分のみで建てられた住宅のこと。2階建てのように上下移動がないため、以前まではシニア世代を中心に人気がありました。しかし、近年ではデザイン性と機能性を重視した平屋が増加していることから、若い世代にも注目を集めています。人気が高まっている理由として、以下のようなメリットが挙げられます。

・すべてワンフロアで完結する間取りなので生活動線がスムーズ
・上下移動が少ないため小さな子どもや高齢者も安全に暮らしやすい
・リビング中心の暮らしで家族のコミュニケーションが増えやすい
・2階建てよりも高さがないため耐震性に優れている
・大がかりな足場不要でメンテナンス費が削減できる

メリットが多い平屋ですが、デメリットがあることも忘れてはいけません。たとえば、平屋を建てるために広い土地を確保しなくてはならない、垂直避難ができないため水害に対して不安が残るなどがあります。快適に暮らせる平屋を実現するためには、以下のポイントを考慮しながら土地を選びましょう。

・余裕のある土地を選ぶ
・周囲に高い建物がないか確認する
・建ぺい率や土地用途など条件に注意する
・ハザードマップは要チェック

もし、2階建てと同等の延床面積の平屋を建てる場合は、広い土地が必要です。また、周囲に高い建物があると、日当たりに影響が出てしまうので、事前に確認しておくと良いでしょう。
ただし、土地を考えるときには、建ぺい率も確認しなくてはいけません。土地には都市計画法にもとづき、土地に対する建物面積の割合として「建ぺい率」が定められています。住宅の場合、建ぺい率が60％までとされることが一般的。そのため、建ぺい率60％で延床面積30坪を実現するためには、およそ50坪の土地が必要になるのです。
そのほかにも、平屋は水害にあった場合にすべての部屋が影響を受けてしまうため、自治体で公開されているハザードマップを確認して、浸水などのリスクが低い土地を選ぶようにしましょう。

それでは、実際に北九州市・中間市周辺ではどのような平屋が建てられるのでしょうか。ここからは、アスカホームで施工した平屋の事例をご紹介していきます。

武骨なブルックリンスタイルがかっこいい平屋。勾配天井にすることで生まれたスペースにロフトを設け、広々としたリビングを実現しています。さらに、遠賀川を望める大きな窓を採用したことで、より開放的な空間に。ロフトは普段は書斎として使えるように造作カウンターを配置。また、お客様が訪れたときのゲストルームとしても使えます。

リビングから続くダイニング・キッチンは土間になっており、カフェのような雰囲気に。来客があっても生活感が見えないように、キッチンバッグは隠す収納を採用しています。

＞＞北九州市八幡西区の施工事例：「遠賀川をのぞむくつろぎの住まい」ブルックリンスタイルの家

共働きで忙しいご夫婦が快適に暮らせるよう、家事動線や収納のしやすさにこだわって設計された平屋の家。部屋全体を見渡せるキッチンは、屋根を支える構造柱を活かしつつ、ナチュラルな空間に仕上げています。背面には造作棚を設置して見せる収納に。

子ども部屋としてつくられたロフトの下には大容量の収納が設けられているため、平屋でも収納力は問題ありません。廊下にはウォークスルークローゼットを設けるなど、限られた空間を活かし、回遊動線や生活動線を考慮してデザインされています。

＞＞北九州市八幡西区の施工事例：片付け上手になれる平屋の家

隣の家と近接している土地のなかで抜けを見つけ、光や風を取り込める平屋を実現しています。敷地の北側に建物を構え、南側に庭や駐車スペースを配したことで、部屋の南から光が取り込めるようにしました。

竹林を望めるゲストルームは、建物が2つの箱をずらしたような形状になっているため、2方向の庭を眺められるように工夫されています。このように、隣家が近いなど制限のある土地でもポテンシャルを最大限に活かしたデザインができるのが、建築家と建てる平屋の魅力と言えるでしょう。

＞＞北九州市小倉南区の施工事例：光と風を取り込む平屋の家

＞＞参考コラム：建築家と注文住宅をつくるメリットは？北九州市・中間市のこだわりのマイホーム事例もご紹介

それでは、北九州市や中間市周辺エリアで平屋に向いているのはどのエリアでしょうか。ここからは、北九州市・中間市で平屋におすすめのエリアをご紹介します。

北九州市の西に位置する八幡西区。八幡西区の公示地価の坪単価は約23万円となっています。JR鹿児島本線の駅だけではなく筑豊電鉄の駅も近いため、アクセスが便利なエリアです。近年では、市街地である黒崎地区を中心に「イオンタウン黒崎」「えきマチ1丁目折尾」の商業施設や医療機関が集まり、住みたいまちとして魅力が高まっています。ただし、遠賀川周辺や洞海湾周辺は洪水や高潮など水害のリスクが高いため、避けておくのが無難でしょう。

参考元：土地代データ｜福岡県北九州市八幡西区2024年［令和6年］ 公示地価
参考元：重ねるハザードマップ｜高潮想定浸水区域（想定最大規模）

北九州市の南東に位置する小倉南区。古くは農業が盛んでしたが、近年では新興住宅地として整備されてきました。小倉南区の公示地価の坪単価は約21万円。沿岸部と柴川周辺を除いて、水害のリスクが低いエリアも多くあります。

参考元：土地代データ｜福岡県北九州市小倉南区2024年［令和6年］ 公示地価
参考元：重ねるハザードマップ｜津波浸水想定・洪水浸水想定区域（想定最大規模）

＞＞参考コラム：北九州市のハザードマップで見る地盤が強い土地、弱い土地は？注文住宅を建てる際の土地選びのポイント

筑豊電鉄の中間駅からすぐの中間エリアは、遠賀川を隔てた場所にあるJR筑前恒生駅からも近く、アクセスも良好。商業施設の「イオンなかま店」へも車で10分もかからず行けるので、買い物にも困りません。中間市の公示地価の坪単価は約10万円と、北九州市よりも安い傾向にあります。中間エリアのなかでも2丁目・3丁目付近であれば、水害の心配も少ないので平屋を建てるのにおすすめです。

参考元：土地代データ｜福岡県中間市2024年［令和6年］ 公示地価
参考元：土地代データ｜福岡県北九州市2024年［令和6年］ 公示地価
参考元：重ねるハザードマップ｜津波浸水想定・洪水浸水想定区域（想定最大規模）

＞＞参考コラム：【中間市】注文住宅は耐震性以外も大切！災害に強い土地選びについて紹介

生活がワンフロアで完結する平屋は、生活動線がスムーズだったりコミュニケーションが取りやすかったりなどメリットがたくさん。ただし、快適な住空間を実現するだけの広い土地を探すのに苦労しそうと感じる方も多いでしょう。

アスカホームでは、思い描いた平屋での暮らしを実現できるように、土地探しのサポートもおこなっています。家づくりのプロとして、水道や下水、ガスの引き込みなど目に見えない土地の特徴や、建ぺい率など専門的な条件も踏まえて、ご希望にマッチする土地のご提案が可能です。
また、建築家と家づくりをするからこそ、三角地や狭小地、隣家が近いといったマイナス要素のある土地でも、その土地が持つポテンシャルを最大限に活かすことができます。北九州市周辺で平屋を検討している方は、是非アスカホームまでお気軽にご相談ください。